遺品整理をする前に分割協議

遺品整理の前には分割協議

故人が残された物として住宅や車・株といった資産の他にも家財道具もその価値によっては高額になる場合もあります。こういった物を相続人が複数人いる場合には分割協議を行う必要があります。

仮に相続人が一人の場合:

仮に相続人が1人の場合なら分割協議というのは必要がありません。その相続される方が全て決めることが出来ます。

分割協議書を作る目的

何故この分割協議をするのかというと、後々のトラブルを避けるためです。お金にまつわるトラブルは身内であるが故に避けたいところです。言った言わないの話で揉め事が起きないためにも書面に残すわけです。資産として残される物を誰がどれだけ受け取るなどを書き記すわけです。絶対に作らなくてはいけないわけではありませんが、これが無ければ、第三者の誰かが勝手に資産を売却してしまって困る場合が出ます。そういったことを防ぐための目的でもあります。

分割協議書の書き方

書き方には特に取り決めはありません。縦書きでも横書きでも自由に描けます。

タイトル:分割協議書

相続人:氏名の署名と実印で捺印

遺産の内容や分割の方法:不動産登記簿(全部事項証明書)や所在地や面積などを記します。預金に関しては金融機関名・支店名・口座種別・口座名義人を正しく書きます。

誰に何を。金銭ではどれだけ誰に渡すなどを明確に記載します。

相続人の枚数分を作成して、それぞれで管理をします。

分割協議書の保管

公正証書に書き換えない限り、どこかの役所に提出するわけでもありません。ですが、重要な書類となるので、金庫などで管理することをお勧めします。そしていつまで保管しなければいけないという決まりもありません。

公正証書への書き換え方法

公正証書とは公証人によって作成される文書になります。この分割協議書を公正証書に書き換えるメリットとしては、支払いを受けられない時に強制執行することが出来るということです。相続人同士で裁判になる可能性があれば作っておいた方が良いかもしれません。ただし作成には数万円の手数料がかかります。

相続についての相談

もし相続関してトラブルになる恐れがある場合には弁護士が役に立ちます。そして相続に強い弁護士事務所を選ばれるのが良いでしょう。トラブルまで発展しない場合で、不動産に関しては司法書士。税に関することは税理士となり、それぞれ役割が違います。相談内容に合わせて問い合わせしてみましょう。

まとめ、分割協議の後

分割協議が終わった後にようやく住宅の整理や家財道具の売却などが出来ます。協議のうえの管理者が支払いの受け取りをすることになります。全ての方が分割協議を行って書類を作成をしているわけではありませんが、トラブル回避という意味で頭の片隅にでも置いておいても良いかと思います。

遺産で受け継いだ空き家

遺産で受け継いだ空き家

最近は核家族化が進み、それぞれの家族で家を持つようになりました。そこで両親の持ち家である実家ですが、遺産として受け継ぐときには不要になるケースが増えてきました。

そしてその空き家をどうするのかが問題になります。

放置状態では家は傷むばかりです。売却や賃貸で貸し出しするなどの対処を考える必要があります。

空き家の処分や活用法

不要となる空き家を売却するというのも方法の一つです。

遺産の分割協議を行い、相続人すべてが納得すれば売却するのも良いでしょう。中古物件で売り出せるか、解体して更地にして売るかは家屋の状態にもよります。少しのリフォームで済むなら中古物件が良いですし、リフォーム代が非常にかかるようなら更地のほうが買い手もつきやすいでしょう。

かなり昔の家の作りというのは鴨居の高さが低い場合があります。180センチ以上の人であれば、至るところで頭をぶつけることがあります。こういう物件は中古としては不向きでしょう。あとは冷蔵庫や洗濯機を置く家電の設置場所が狭かったりします。冷蔵庫はスリムタイプは約60センチ幅ですが、フレンチタイプの観音開きのものはプラス20センチ以上はあります。洗濯機もドラム式であれば、以前の二層式タイプと比べると全くサイズが異なります。こうなると置けない場合もあるので、リフォームが必要になります。買い手からすればこういうところも気になるはずです。建物の状態を確認して中古物件か更地にすべきかは仲介業者に相談されることをおすすめいたします。

中古として売却する場合

仮に中古物件として売却するのであれば、時期はなるべく早めが良いでしょう。というのも人の住まない家というのは傷みも早いです。風通しもなく換気も無いので、湿度の調整も不充分です。換気出来ないことで、壁紙にカビがはえてしまうリスクもあります。もし家財道具がそのままの状態なら、タンスの後ろ側にはカビでびっしりとついていた事例が過去にありました。

また、水道も塩ビ管なら錆びもありませんが、鉄であれば錆びが起きます。一度錆びれば交換の工事となります。長期間空き家のままですと、こういう事態になることを気にかけておいたほうがよいです。

賃貸として貸し出しをする

空き家を売らずに賃貸として貸し出しするのも方法の一つです。ただ数十年は住んでるような家を何もせずに貸し出しというのは無理があります。壁紙やフローリング、キッチン、お風呂、トイレなどをチェックして、改装が必要であればリフォーム業者に見積もりを取るのが良いでしょう。あまり高額になるようなら、元手をとるまでに数年かかってしまいます。そして、そのリフォーム代金は先に用意しなければいけません。

貸し出しするには立地の確認もしたほうが良いです。例えば駅から10分圏内のような場所ならすぐ借り手は見つかるでしょう。しかし駅から離れるにつれて借り手の候補者は減ります。ただ、電車を利用せずに車で移動する人もいますから、駐車スペースのあるのは大事です。

魅力的な住まいであることが借り手の気持ちを大きく惹き付けることは間違いないです。

仲介業者の選び方

不動産を売却するのも貸し出しするのも仲介業者に依頼をする必要があります。そこでどのような業者に依頼すべきかでせすが、売却の場合であれば「住友、三井、野村」といった大手業者が有名です。物件を探している見込みの顧客の数が多いので、買い手が見つかりやすい傾向にあるかと思います。

賃貸物件の場合は売買とは異なります。地域性が重要ですから、その街の賃貸物件を紹介を専門的にやっているところがおすすめです。中には管理だけや売買だけといったところもあるからです。賃料については相場の値段を査定してもらい算出することになります。

空き家バンクの利用

空き家バンクというものがあり、そこに空き家を登録をして、買いたい・借りたい人を結びつけるマッチングをしています。自治体から依託を受けた非営利の団体による運営ですから、不動産業者に支払う仲介手数料を支払うことはありません。取り引きについての交渉もすべて自分たちで行う必要もあります。ただ売買に関してはトラブルになる可能性もあるので、仲介業者に登録をしてもらうことをしている地域もあります。

仲介業者とは違い積極的に物件を紹介されたりおすすめされるわけではありませんから、買い手や借り手を見つける力は少し弱いと思います。

空き家のまま管理する

誰にも売らずに誰にも貸さずにいるということもあるかと思います。自分も住んでいた実家であれば無くなるとなると惜しい気持ちも分かります。

しかし空き家のままで管理をするというのはそれなりに大変でもあります。家財道具を残した状態であれば、最低限として食物関連は速やかに処分したほうが良いです。たまに電気を止めてしまい、冷蔵庫に残った食物から悪臭を放つケースもございます。乾物などもねずみやゴキブリといった害虫が集まる温床になるので撤去すべきです。

そしてずっと窓を閉めたままというわけにはいきませんから、時おり訪れて換気をします。一軒家であれば庭の草木も伸びますから、定期的に草むしりも必要です。

住まいの定期的な空き家管理サービスというのも今はあります。基本的なサービスとして、「防犯対策」「換気、通風性」「雨漏りチェック」「外観チェック」「庭木チェック」「郵便物の整理」といったことをしてくれます。月々数千円の費用がかかります。

まとめ

売買や賃貸など、方法はさまざまにあります。相続人同士で協議したうえで空き家を上手に活用しましょう

故人様の車両の廃車手続き

遺産の車の処分

遺品として残されてしまった車ですが、これも遺産の一部になります。

売却すればまとまった資産になるため、勝手に売却するということは出来ません。

資産になるようなものについてはきちんとした手順を済ませてから売却等を行っていきます。

遺言書がある場合

遺言書というのは相続させる人を指定したりすることが出来ます。ですから、相続出来る権利を持っていた人であっても受け取れないこともあります。

車やバイクといった資産もその中に入り、遺言書の中に記載された人物がいた場合は、その人が譲り受けることになります。もし遺言書といったものが無ければ、相続権を持っている人で分割協議となります。

遺産分割協議

遺産として資産になるものは受け取る人たちによって、(割合や配分はありますが)分割されていきます。

そして不動産の土地や建物・預貯金・車やバイク・現金や預貯金・株式といった資産となるもの全てを記し、誰がそれを相続するのかを記したものを残さなければいけません。

それが遺産分割協議書となるわけです。

この書面があって車やバイクなどの名義変更も可能になります。これは陸運局での提出書類の一部になりますから必須です。

名義変更しないまま乗り続ける

故人が残された車をそのまま乗り続けることで法的に罰せられるようなことにはなりませんが、使用者として乗る場合には保険の名義は書き換えが必要です。事故が起きた場合に故人の方の名義のままでは保険は使うことは出来ません。

仮に途中で売却したくなっても、名義が変わっていないと自由に処分することは出来ませんから、「やはり名義変更しておけばよかった」となりかねません。

他の不動産や預貯金などの手続きと併せて行うことが望ましいと思われます。

名義変更をするまでの流れ

車やバイクの名義変更をするにあたり、遺言書がある場合は相続人は”遺言書”を提出書類として陸運局に持参することになります。

もし遺言書が無ければ”遺産分割協議書”を提出することになります。

そして名義変更は大きく分けると一時抹消と永久抹消の申告があります。

永久抹消とはスクラップ前提に名義変更する時に利用するものなので、売買の時には使いません。一般的に相続で名義変更(その後売買するためになど)の場合は”一時抹消”を選択します。

代行業者に依頼する場合

必要な物

1、車検証

2、委任状(代行業者が用意する委任状に署名と実印の捺印をします)

3、印鑑証明書。所有者となる人の物。発行期限があり3か月以内のもの。

4、名義変更に伴ってナンバーが変更する場合には、車を陸運局に持ち込みする必要があります。ナンバーの取り外し、封印場にて検査官が後ろのナンバーを封印します。(この作業は業者も行えません。)

5、車庫証明書等の書類(署名・捺印)

6、自動車税や手数料の支払い。業者への代行手数料の支払い

これらを揃えて業者に渡せば名義変更が可能です。

 

ご自身で名義変更をする場合

代行業者への手数料はかからないため、費用としては節約は出来ます。

持参するものリスト

1、車検証

2、印鑑証明書(発行から3か月以内のもの)

3、車庫証明書。同じ敷地内といえども所有者が変わるので、新たに車庫証明を取る必要があります。最寄りの警察署に行って書類をもらい、印紙を貼って提出します。

※書類には地図の添付があり、車庫証明書は自宅から車の保管場所までの地図(グーグルマップなどを利用し印刷して書き込みしても大丈夫です)。道路・車庫の寸法を記載した拡大図を添付しなければいけません。警察署で書類をもらってすぐに提出とは現実的には難しいです。

書類提出後に調査の係の人が駐車位置を見回りに来ます。車庫証明書出来上がりまでは提出から中二日から中三日はみておく必要があります。

これを受け取りようやく陸運局へ行くことが出来ます。

4、委任状

5、手数料納付書。陸運局で納付できます。

6、自動車税・自動車税取得申告書。陸運局でもらえます。

7、遺産分割協議書。

陸運局での流れ

1、陸運局へは予約などは必要ありませんから、登録ナンバーの管轄の陸運局が開いている時間帯に行けば対応してくれます。

一時抹消や永久抹消するための書類は陸運局にあります。記載方法はサンプルが記載する場所にあります。

しかし、記入方法は普段見慣れない書面ですので、間違いが多くなりがちです。間違えた個所は訂正印(認印)が必要なりますので、職員の人に聞いて書くことをお勧めいたします。

陸運局内では書類の提出と受け取り、受け取った書類を別の部署に提出したりと手順が複雑ですので、時間に余裕を持って行くようにしましょう。

手数料や税金の支払いなどは陸運局で納付は出来ます。

2、名義変更の手続きが終わり、ナンバーの変更の場合は封印場に車を移動します。ナンバーを外し指示された書類と合わせて提出します。新しいナンバーを取り付けて、検査官を待ちます。あとは封印したらこれで終了です。※軽自動車の場合は封印はありません。普通自動車のみ。

 

陸運局に来る人たちは大半が業者の人たちなので手際も良いです。不慣れな人が行っても職員の人たちは丁寧に教えてくれますので、分からない時は聞いてみると良いでしょう。

ご自身で名義変更をすることは費用の面では節約にもなりますが、分からないことだらけの場所ですから結構疲れます。

私自身も個人的に足を運んだことがあり、大変苦労した経験があります。

名義変更をした後の売却

名義変更が済んでこれで解決と思ったのも束の間で、これをまた売却となると上の名義変更と同じような手順で、再び一時抹消の手続きをしなければいけません。

これもご自身でヤフオクなどで売買するとなれば、一時抹消の手続きを再び行います。そして譲渡証明書を新所有者に渡すことになります。

ただし、個人売の場合は名義変更が終了するまで預り金をもらったりすることが多いです。(中にはずっと名義変更をしてくれない人もいますので、税金の支払いが元の名義の方のところに届いてしまいます。)

こういった手続きが何度も面倒という方は、やはり車買取業者さんに売却するが手っ取り早いです。

必要な書類に署名捺印をすれば後は車屋さんが全てを行ってくれます。

まとめ

遺産の整理というのは色々と手続きが多くあります。車だけではなく不動産や証券などがあれば尚更です。時間も手間もかかることが多いので、代行業者を利用することも選択肢の一つに入れられることをお勧めいたします。

不動産の遺産相続には司法書士の力が必要です

士業の役割はそれぞれに違いがあります

遺品整理の時に相談する相手にはいくつかの士業があります。税についての相談をするなら税理士。相続についてもめ事などがある場合には弁護士。不動産の登記の名義の書き換えに力になってくれるのが”司法書士”です。家を相続することになった時には名義の書き換えが必要です。

司法書士は登記の専門化

弁護士は訴訟などを専門とするため、遺産相続のトラブルで訴訟騒ぎになる時には弁護士が役に立ちます。しかし”登記”に関しては畑違いになります。ここで役に立つのが司法書士です。登記の専門家として、不動産や法人設立の登記など法律に関する知識も持ち併せている士業です。

相続分割協議書

住宅を相続するにしても、その前には分割協議をする必要があります。それなしで勝手に登記することは出来ません。配偶者がいる場合には、その配偶者が相続することになりますが、ご両親がお亡くなりになって、兄弟で相続することになった場合には協議する必要があります。

その協議の結果で相続する人が決まり、分割協議書が出来上がれば登記も可能になります。ちなみにこの分割協議書は、不動産以外にも預貯金・株式・自動車の名義変更にも必要な物です。

相続税に関して

不動産を相続することで相続税を支払わなければいけないケースもあります。例えば数十年経った後の一軒家というのは、建物には価値が無い場合がほとんどです。しかし土地には価値があります。相続が基礎控除の範囲で賄える範囲であれば司法書士だけで済みますが、その土地の価値が高い場合には相続税の支払いが起こりうる場合があります。また、土地の坪単価が安いとしても、広い土地であったり山林などを所有している場合には、面積によって支払いが起きることになるでしょう。現金で支払う必要があるのがネックで、そんな大金を現金で持ってない人はその土地の一部などを売却するなどをして工面することが多かったりします。このような場合であれば司法書士と税理士の二つに相談するべきです。

その他司法書士が出来ること

 

登記以外に司法書士が相続に関して出来ることはもう少しあります。

●抵当権がついているものなど、生命保険等で完済した場合には抵当権抹消が出来ます。

●遺言書の作成。これは譲る側のことですが、正式に作成することで効力が発揮します。

●遺言書の検認と執行。その遺言書が正しく作成されたものなのかを確認し、正しければ遺言を執行することが出来ます。

●遺産相続の放棄。遺産は受け取ることも出来ますが、放棄することも出来ます。負の遺産のようなものがある場合に、支払う能力が無ければ遺産放棄をするのも有効です。

以上のようなことが司法書士の主な業務です。相続するケースに応じて誰に相談をするのかを見極める必要があります。

遺産相続税の申告だけなら税理士に相談で済みます

税理士だけで済む遺産相続

必ずしも遺産相続だからといって、司法書士や弁護士に頼むばかりではありません。住宅や車などの資産と呼べるようなものが無い場合には税理士に相談するだけで済む場合もあります。そして相続税といっても全ての人が支払うということでもありません。相続する金額が3600万円を越える場合には支払うことになっていきます。持ち家であったとしても、その評価額にもよるでしょう。

しかしその不動産の名義を変えるとなると税理士だけでは事は済みません。では誰に依頼するのかというと、司法書士に依頼することになります。車の名義を変えたりするのは陸運局で行うのですが、遺品の扱いなので分割協議書がその時には必要です。一人で全ての遺産と遺品を受け継ぐばかりではないので、「協議しましたよ」というような書類です。

これ以外の遺品なども資産価値の高いものなどが含まれると勝手に自分だけの考えで売ったりも出来ません。

申告の仕方によっても相続税が変わります。節税を踏まえて申告をするのであれば、やはり税理士さんに相談することをお勧めします。

資産となるものが無い場合

住まいも賃貸で、車や証券などの資産が無い場合なら、司法書士に依頼する事項がありません。

この場合は税理士だけの相談でも良いでしょう。もしくは税務署への相談でも出来るかもしれません。

税理士は申告のために必要な書類を集めたりして、申告書を作成してくれます。遺産や遺品の相続は何度も経験することではありませんから、その申告手続きについて分からないことだらけかと思います。ある程度の費用は必要ですが、申告ミスや手間がかからないことが大きなメリットといえます。もちろんご自身で色々調べながら申告することも可能です。

申告期限

相続税の申告には期限があります。亡くなられた翌日から10ヶ月以内に申告しなければいけません。仮に納付が申告期限を過ぎた場合は延滞税を相続税と合わせて納付することになります。

納付書が届くわけでもありません。ご自身で期限を注意しながら申告の準備をしなければいけません。多額の遺産がある場合や、不動産の名義の変更がある場合は準備も増えます。日程に余裕を持って行動しましょう。