国民生活センターに寄せられる遺品整理サービスでの契約トラブル

2018年7月19日に国民生活センターの記事に遺品整理サービスに関するトラブルの事例が公表されました。いつまで経ってもこういった類のトラブルが後を絶ちませんね。そこで遺品整理エージェントでもトラブルに関して、どうしたらそのようなトラブルに巻き込まれないのかを考察してみました。

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国民生活センターに寄せられた苦情

こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル-料金や作業内容に関するトラブルが発生しています
【事例1】
見積もりの際にせかされて契約したが、作業が始まらないので解約したい
【事例2】
解約を申し出たら高額なキャンセル料を請求された
【事例3】
作業時に予定外の料金を請求され、最終的に見積金額の2倍の費用を請求された
【事例4】
処分しないようにと頼んだ物を勝手に処分された

グラフ

国民消費者センター:遺品整理トラブル事例参考

苦情の件数は全然減っていかない様子です。横ばいが続いています。

苦情の主なトラブルの原因

トラブル原因で多いのが金銭に関するものが多いようですね。次に契約に関するもの、遺品処理に関するトラブルがあるようです。

上の事例を元に考察していきます。

事例1では、業者が見積もりを急かすとあります。相見積もりを嫌い、どうして契約を取りたいばかりに作業の日程が組めないのにいい加減な契約をしてしまうことで依頼人に迷惑をかけてしまってますね。会社の都合で契約を進めることがこのような結果を招いています。

事例2では、解約を申し出されたからといって高額なキャンセル料が発生するかどうかは、そのキャンセルしたタイミングにもよります。例えばですが1か月も前のキャンセルと当日や前日のキャンセルでは状況も異なります。そして契約書の中にキャンセルについてどのような記載があったのかも重要なところです。作業日の前日や当日といった場合で、キャンセル料が全額、もしくは半額といった記載を元に合意していたのであれば業者にも言い分がありますが、もしそのような記載も無く高額請求をしたのであれば納得いかなくて当然ですね。

事例3の作業が始まってからの高額請求をする事例は本当に後を絶たないですね。 騙しで安い見積もりを作り、後から難癖をつけて金額をひっくり返すパターンですね。作業が始まってしまった後からキャンセルが出来ないような弱みにつけ込むやり方です。元よりその見積もりの金額で作業をするつもりはないのでしょう。しかしこの事例にあるような2倍というのは酷い話です。

事例4についての遺品処理についてのトラブルは現場の責任者がきちんと管理をしていなかったことが全ての原因です。作業スタッフは何が大切なものか知らされなければ、何が大切かが分からないまま作業を進めてしまいます。そして大量な荷物であればあるほど、その大切な遺品の行方も分かりにくくなってしまうわけです。

トラブルに巻き込まれないためにはどうすれば良いのか?

  • 見積書だけでなく契約書を元に契約を交わす

見積書の金額は「これくらいかかりますよ」というような目安のものです。しかし契約書というのは双方で捺印を交わす契約です。業者は契約通りに作業を行わなかったリすれば不履行となります。そして不当に金額を吊り上げるような行為をした場合も契約書を元に訴えることも出来ます。後から処理費用がかなりかかったとしても、それは業者の見積もりの甘さからのことです。聞く余地はありませんね。

  • キャンセルに関する事項

キャンセルに関する事項は契約の前にはっきりしておいた方が良いです。キャンセルの区切りの日にちを過ぎてしまっていたら依頼人も契約時に定められたキャンセル料を支払うしかありません。しかし何も記載が無いのであれば絶対支払う必要はありません。ですが後々になってからでは面倒な話になるので、事前に双方でキャンセルが起きた場合に関する話し合いをするべきです。

  • 相見積もりは予防にはなりません

上の事例にもありましたが、見積もり後の作業が始まってから2倍の金額を請求する事例があります。ですので、相見積もりで安い業者に依頼が出来たと思っても後からひっくり返されることも起きるということです。見積もりを複数取ることは相場を知るうえで重要ではありますが、あまり安い金額だけで決まるのではなく、その業者の見積もりを担当する者の人となり、もしくはその会社の創業年数を知るというのも大切です。古くから営業をしているところはそれなりの実績もあり経営が続いているわけです。しかし新規の会社は荒稼ぎをして、その後には飛んでいく計画の場合もあるからです。

  • 作業内容は何をどこまでしてくれるのかを確認して依頼しましょう

作業の依頼内容は契約に言った言わないのことでトラブルが起きやすい物です。依頼人の方はリスト書きなどで、ご自身のどこまでの作業をやって欲しいのかを伝えて、業者もそれに対して納得しているのかの確認を取ることが大切です。

  • 遺品の処理に関するトラブルは自衛も大切です。

例えばですが、大切な遺品を相続人の方々で持ち運ぶことが出来るのであれば業者の作業が始まる前に行うことをお勧めいたします。もしそれが出来ないのであれば、お家の中の一部屋を大切な遺品置き場として確保することです。そうすることで作業員の全てが理解も出来ますから、そのお部屋の遺品が処理されるということはありません。

「〇〇を残して」の伝わり方の違いによって誤って処分してしまわないためにも、リストなどを作成して何を残したいのかを明確にすることで作業員の間違いも少なくなります。無くなってからでは後味の悪い終わり方をしてしまうので、自衛のためにも相続人の方により仕分けも率先されることをお勧めいたします。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は国民センターに寄せられているトラブルの事例を元に、一体どんなことが起きているのかのご紹介とどうしたらトラブルに巻き込まれないかを考えてみました。何度も行うことのない遺品整理です。旅立たれた故人様の元でのトラブルというのは厄介な物です。業者も慎重に選び、気持ちの良い終わり方にしましょう。

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