遺品整理の費用相場と内訳|見積もりの注意点を徹底解説

遺品整理の料金は「家財量・間取り・立地・作業条件」で大きく変わります。
一方で、見積もりの取り方内訳の確認を押さえれば、不要な追加費用やトラブルは避けられます。本ガイドでは、間取り別の相場目安/費用の内訳/追加費用が発生しやすい条件/見積書の見方までをわかりやすく解説します。

費用相場(間取り・作業規模の目安)

金額はあくまで目安です。家財量が多い/大型家具が多い/階段のみ等で増減します。

間取り・規模相場の目安作業人数作業時間の目安想定家財量の例
1K〜1DK3万〜8万円1〜2名半日〜1日衣類・小物中心、家電少なめ
1LDK〜2DK6万〜12万円2〜3名1日中型家具・家電あり
2LDK〜3DK10万〜18万円2〜4名1〜2日家具・家電が一通り
3LDK〜4LDK18万〜30万円〜3〜6名2日〜物量多め・部屋数多い
一軒家(延床大)25万〜50万円〜4〜8名2〜3日〜物置・納戸・庭回り含む

ポイント

  • 同じ1LDKでも物量差で±3〜5万円変動。
  • エレベーターなし/通路が狭い/長距離搬出は人員増=費用増につながる。
  • 遠方立会い不可の場合は写真報告+鍵預かりのオプション費が加わることも。

料金の内訳を理解する(何にいくら?)

内訳項目役割・含まれる作業価格の増減要因
仕分け・分別費可燃・不燃・資源・危険物の分別、貴重品探索物量、細かな雑貨の多さ、人員数
搬出・運搬費室内→車両への搬出、積み込み、現場から処理場まで運搬階段/養生の要否、駐車距離、台車利用可否
処分費一般廃棄物・資源回収、家電リサイクル料金家電点数・マットレス等の処分単価
車両費軽トラ/1.5t/2t/箱車等の台数・回転数車両の種類・回数、現場と処分場の距離
清掃費掃き・拭きの簡易清掃、必要に応じてハウスクリーニング汚れ度合い、キッチン・水回りの状態
オプション供養・お焚き上げ、形見分け配送、鍵預かり、立会い不要対応供養の方法(合同/個別)、配送距離 等
事務・諸経費保険料、諸手続き、写真報告等会社規定・報告書の作成有無

メモ「作業一式」だけの見積もりは内訳不鮮明。必ず項目ごとに金額の記載を依頼しましょう。

追加費用が発生しやすい条件(事前に確認)

  • 階段作業/エレベーター不可:階数×動線距離×荷物重量で人員追加が必要。
  • 長距離搬出:敷地から車両までの距離が長い/傾斜や段差が多い。
  • 大型・特殊品:ピアノ・金庫・マッサージチェア・大型水槽・仏壇・大型陶磁器。
  • 家電リサイクル対象:冷蔵庫・洗濯機・エアコン・TV などは法定料金+収集運搬費。
  • 分別の手間が大きい:細かな小物が多い/台所の“見える化”が未完了。
  • 駐車環境が悪い:駐禁リスク・コインP利用・車両追加が必要。
  • 遠隔対応:立会い不可で鍵預かりや写真報告が必要なケース。
  • 特殊清掃が必要:臭気・汚染が強い/害虫駆除を伴う場合。

どれも現地見積もり時に申告→見積書へ明文化しておけば、後日の追加請求を防げます。

見積もりの取り方|3社比較と“同条件化”のコツ

3社以上に「現地見積もり」を依頼

  • 写真のみ・電話のみでは誤差が大きい
  • 作業範囲・日程・立会い可否・供養や配送の要否をその場で共有。

比較しやすい「同条件のメモ」を作る

  • 物量(袋・箱・家電点数)/大型品の有無
  • 立地(階段・EV・駐車距離)
  • 希望オプション(供養、形見配送、簡易清掃の範囲)
    → 各社に同じ条件を渡し、同じ観点で見積書を出してもらう。

見積書で必ず確認する7チェック

  1. 仕分け・搬出・処分・車両の内訳と単価がある
  2. 家電リサイクル料金の扱いが明記
  3. 追加料金が発生する条件(階段/駐車/大型品)
  4. キャンセル規定(前日・当日)
  5. 支払方法(現金・振込・カード)
  6. 作業時間・人員・車両台数
  7. 会社情報(住所/許可番号/保険加入)と押印・担当者名

値下げ交渉より“減らせる費用”を探す

  • 買取・リユースの活用:製造年の新しい家電・ブランド家具は減額に直結。
  • 前日までに小物を箱詰め:仕分け時間を短縮できる=費用圧縮。
  • 駐車場の確保:現場近くのコインP手配などで作業効率UP。
  • 作業日を柔軟に:繁忙期(土日・月末)を避けると割高回避に。

費用を抑えたい方は、全国の遺品整理・不用品回収業者を比較できる「ソレウル(Soreuru.jp)」 も参考にしてみてください。

悪質請求を避けるための「契約前チェック」

  • 見積書が一式表記のみ/書面を出さない → 回避。
  • 許可の確認:古物商許可(買取)、一般廃棄物収集運搬の正規提携先
  • 「今決めれば割引」「本日限定価格」と急かす → 比較検討の時間を確保。
  • 口コミ:★4以上・10件以上を複数媒体(地図・比較サイト)で確認。
  • 損害賠償保険加入を明示。
  • 契約書・領収書を必ず受領(電子でも可)。

ケース別:費用感の具体例(参考)

  • 1DK/単身住まい/EVなし3階
    • 物量中、冷蔵庫・洗濯機あり → 7万〜11万円
  • 2LDK/家族住まい/駐車近い
    • 小物多め+形見分けあり → 12万〜18万円
  • 一軒家/物置・庭回り含む
    • 大型家具・不用品多い → 30万〜50万円〜

※上振れ要因:ピアノ・金庫・大型仏壇、通路が狭い・長距離搬出、分別工数が大きい場合。

当日の流れと追加費用防止ポイント

  1. 作業前打合せ:残す物・搬出順・写真報告有無を再確認
  2. 養生:壁・床の保護(必要に応じて)
  3. 仕分け・搬出:貴重品チェック→大型→小物の順
  4. 車両搬出→処分場へ:往復回数に応じて時間変動
  5. 簡易清掃→最終確認→精算:見積条件と相違がないか確認

途中で条件変更が出た場合は、その場で金額合意→書面追記が原則。

よくある質問(FAQ)

Q. 電話見積もりだけで確定できますか?
A. 概算は出せますが、最終は現地見積もりが必須。誤差が出やすい項目(階段・駐車距離・分別量)は現地確認が必要です。

Q. 立会いできないのですが?
A. 鍵預かり・写真報告で対応可の業者が多いです。鍵の受け渡し方法・紛失時の責任範囲を契約書に明記。

Q. 供養やお焚き上げの費用は?
A. 合同供養は数千円〜、個別供養は1〜3万円程度が目安。対象品・方法・証明の有無で差が出ます。

Q. 見積より高くなったら?
A. 事前合意ない追加は支払い拒否の対象になり得ます。まずは見積書と条件を照合し、説明を求めてください。

まとめ

料金は「物量×作業条件×オプション」で決まります。
内訳の明確化・追加条件の明文化・3社比較—この3点を押さえれば、費用の納得感は格段に高まります。
不安が残るときは、家族同席で現地見積もり→書面確認→当日合意の徹底を。

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